• 2025年9月9日

シメジとエノキで覚える!糖尿病が血管を壊す前に始める合併症予防ガイド

こんにちは。豊中市で糖尿病診療に力を入れている城医院です。
当院の院長は糖尿病専門医・産業医・労働衛生コンサルタントとして、毎日の外来や企業健診で「糖尿病は 全身の血管をぼろぼろにする病気」だとお伝えしています。今日は代表的な合併症と、その予防のポイントをスマホでも読みやすくまとめました。



なぜ血管が傷むと怖いのか?

血糖値が高いまま続くと、血液中の糖が血管壁をジワジワ傷つけ、
• 細い血管(毛細血管) と
• 太い血管(動脈)
の両方が硬くもろくなります。これが合併症の出発点です。

覚えやすい合併症の語呂合わせ

🍄 シメジ(細い血管の合併症)

合併症          症状のイメージ
シ = 神経障害      しびれ・痛み・足の感覚低下
メ = 目(網膜症)     視力低下・最悪の場合は失明
ジ = 腎臓(腎症)     尿たんぱく→腎不全→透析

🧴 エノキ(太い血管の合併症)
合併症           症状のイメージ
エ = 足壊疽(末梢動脈疾患) 足の傷が治らず切断リスク
ノ = 脳梗塞        半身まひ・言語障害
キ = 狭心症・心筋梗塞   胸痛・突然死の原因

合併症を防ぐ 5 つのポイント
1. 早めの治療開始
血糖コントロールは「早く・長く・安定して」が合併症予防のカギ。
2. 目標を“血糖値だけ”にしない
血圧・コレステロール・体重も一緒に最適化することで血管を守れます。
3. 定期健診をさぼらない
眼底検査や腎機能チェックは自覚症状のない時期に受けてこそ価値があります。
4. 禁煙は“最強の薬”
喫煙は血管をさらに痛めます。やめるだけで合併症リスクが大幅に下がります。
5. 足を毎日チェック
感覚が鈍いと小さなキズが壊疽につながります。お風呂上がりに足裏を確認しましょう。



まとめ

糖尿病治療の大きな目的は、シメジとエノキに代表される合併症を未然に防ぐことです。
「血糖を下げる=未来の血管を守る」──これをぜひ覚えておいてください。


城医院 院長 城聡一

監修

城医院 院長 城聡一
医学博士、糖尿病専門医指導医、産業医、労働衛生コンサルタント

院長は糖尿病専門医として25年の経験と、年間4,000名以上の治療実績があります。
また、産業医・労働衛生コンサルタントとして15年の経験があり、10社以上と契約し、延べ1,000件以上の産業医面談(メンタル相談含む)を行なっています。

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