- 2025年7月19日
メタボリックドミノと院長のアプローチ
はじめに
こんにちは。豊中市で糖尿病診療に力を入れている城医院です。院長は糖尿病専門医指導医/産業医/労働衛生コンサルタントであり、クリニック診療の傍ら、多くの企業で健康経営のサポートにも携わっています。 本記事では、院長が日頃どのような視点で「生活習慣病」という巨大な課題に向き合っているのか——その核心となる概念「メタボリックドミノ」を入り口にお話しします。
メタボリックドミノとは?
20年ほど前に提唱された概念で、暴飲暴食・運動不足など生活習慣の乱れが“最初のドミノ”となり、次々と病態が連鎖して倒れていく様子を示します。
• 内臓脂肪の蓄積(肥満)
↓
• 前糖尿病(インスリン抵抗性)
↓
• 高血圧・脂質異常症・糖尿病
↓
• 動脈硬化の進行
↓
• 脳梗塞・心筋梗塞など重篤な血管イベント
初期段階はほぼ無症状。“水面下”で静かに進むため、最後のドミノ(心筋梗塞や脳梗塞)で初めて事の重大さに気づく方も珍しくありません。
ポイント
• • 生活習慣病の本質は「血管をいかに守るか」
• • 自覚症状がないうちに“芽を摘む”ことが最大の防御策
産業医として──上流〜中流の「早期発見・介入」
企業の健康診断後の事後措置は、ドミノの上流〜中流でストップをかける最大のチャンスです。
糖尿病専門医として──中流以降の「最適治療」
クリニックでは、すでに発症した糖尿病や合併症のある患者さんに対し、以下の3本柱で治療を行います。
1. 個別化治療:GLP-1/GIP受容体作動薬、SGLT2阻害薬など最新薬剤
2. 生活習慣サポート:仕事環境・家族状況を加味した“実行可能な”食事・運動処方
3. 合併症スクリーニング:腎症・網膜症・神経障害の年次チェック、動脈硬化評価(頸動脈エコー、ABI など)
“ドミノの中盤”で踏みとどまれば、長期予後(QOLと寿命)を健常人に近づけることが十分に可能です。
日本人の死因の1/3を左右する視点
心臓・脳血管疾患が死因の約1/3を占める日本。メタボリックドミノをいかに早く察知し、どこで食い止めるか——それが院長の二つの現場(企業とクリニック)をつなぐ共通目標です。
• • 企業では「働きながら健康寿命を延ばす環境づくり」
• • クリニックでは「個々に合わせた最適治療と継続支援」
おわりに
メタボリックドミノは、決して恐怖を煽るための図ではありません。「最初の一枚を起こせば、連鎖は止まる」——その事実を示す、希望の図でもあるのです。
健康診断の結果が気になる方、治療を続けているものの不安が拭えない方、そして健康経営を推進したい企業のご担当者さま。ぜひ一度ご相談ください。専門医として、そして産業医・労働衛生コンサルタントとして、皆さまの“健康で長生き”を全力でサポートいたします。

監修
城医院 院長 城聡一
医学博士、糖尿病専門医指導医、産業医、労働衛生コンサルタント
院長は糖尿病専門医として25年の経験と、年間4,000名以上の治療実績があります。
また、産業医・労働衛生コンサルタントとして15年の経験があり、10社以上と契約し、延べ1,000件以上の産業医面談(メンタル相談含む)を行なっています。