• 2025年8月9日

100年でここまで進化!糖尿病治療薬の歴史を専門医が解説します

こんにちは。豊中市で糖尿病診療に力を入れている城医院です。

100年でここまで進化!糖尿病治療薬のざっくり年表

※スマホで読みやすいよう、細かな薬剤名は図(下の画像)にまとめています。タップして拡大してご覧ください。

• 1920年代 ― インスリンの発見
牛や豚から精製した「動物インスリン」が命を救う時代が始まりました。
• 1950〜80年代 ― 飲み薬(経口薬)が登場
• スルホニルウレア(SU)薬で膵臓を刺激してインスリン分泌を促進。
• α-グルコシダーゼ阻害薬で“糖の吸収スピード”をゆっくりに。
• ビグアナイド(メトホルミン)が肝臓の糖放出を抑制。
• 1990年代 ― “ヒト型”インスリンへ
遺伝子組換え技術で不純物が減り、低血糖リスクも改善。
• 2000年代 ― インクレチン時代の幕開け
• DPP-4 阻害薬(2009〜)で体内ホルモン〈GLP-1〉の働きを長持ち。
• GLP-1 受容体作動薬(2010〜)が“やせるインスリン注射”と呼ばれ話題に。
• SGLT2 阻害薬(2014〜)は尿に糖を出して、心臓・腎臓も守る薬として拡大。
• 2020年代 ― 複合&週1回の時代へ
• **GIP/GLP-1 デュアル作動薬(チルゼパチド:マンジャロ)**が減量効果でも脚光。
• **高容量GLP-1(セマグルチド2.4 mg:ウゴービ)**は肥満治療薬として登場。
• **週1回の超持続型インスリン(インスリンイコデク:アウィクリ)**が日本でも発売。 
• 固定配合注射(インスリン+GLP-1、DPP-4+SGLT2 など)で注射回数と薬剤数を最小限に。

最近のトレンドを一言で
1. 「低血糖を減らしながら HbA1c を下げる」
=インスリンではなくインクレチンやSGLT2を賢く組み合わせる時代。
2. 「心臓・腎臓も守る」
SGLT2阻害薬やGLP-1作動薬には、血糖値を超えた“+α効果”があると報告されています。
3. 「注射は週1回・ペン1本」
かつて毎日4回だったインスリン注射が、週1回のアウィクリで済む患者さんも。 

当院からのメッセージ
• 治療法は「歴史=安全性」と「最新=利便性」のバランスが大切です。
• 目標値やライフスタイルに合わせて薬を組み合わせれば、
“怖い低血糖がほとんどない治療” も今や現実的です。
• 新薬には「費用」「注射の慣れ」「自己管理」が伴います。
気になる薬があれば、受診時に遠慮なくご相談ください。

まとめ

糖尿病治療はこの100年で“命をつなぐ治療”から“生活の質を上げる治療”へ大進化しました。
毎日の血糖測定や注射が大きな負担だった時代と比べ、今は週1回の注射や1日1回の飲み薬でコントロールできる選択肢もあります。城医院では、あなたの生活にフィットするオーダーメイド治療を提案しています。

▼図:糖尿病治療薬100年の歴史(当院作成)
*スマホの方は画像をピンチアウトしてご覧ください。

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